新緑萌える渉成園

2011年06月4日

6月4日

渉成園は東本願寺の別邸として造られた庭園です。

周囲に枳穀(からたち)を生垣としてうえたことから枳穀邸(きこくてい)とも称されるようになりました。

池泉回遊式庭園で、洛北詩仙堂を開いた石川丈山の作庭と伝えられます。

 

上の写真は「回棹廊(かいとうろう)」です。

かつては夜半の来客の折、金燈籠を吊って火を灯しました。

徳川家康の時代に寺地を寄進され造られた庭ですが、たびたび炎上に遭い現在の建物蛤御門の変による炎上以後に造られたものであり、その後明治天皇の御小休憩所ともなったことから、大宮御所の御車寄(玄関)が移築されました。

なお、東本願寺歴代は千利休と教如上人との親交にはじまって茶の湯とのかかわりも深く、松尾流や裏千家の茶道を嗜んでいたことから、園内には「縮遠亭」や露地が整えられた「蘆庵」などの茶室も残っています。

上の写真は「滴翠軒(てきすいけん)」です。

花頭窓と床脇の半月形吹抜きが印象的な座敷が設えています。

「渉成園十三景」のひとつ、「侵雪橋」です。

向こう側には京都タワーも見え、まさに都会の楽園、現代と古のコラボレーションですね。

 

四季折々の風情がこの池庭で楽しめます。

印月池に浮かぶ「縮遠亭(しゅくえんてい)」という茶室です。

その名の通り、かつては上段の間から東山三十六峰の一つ、阿弥陀ヶ峰の遠景が縮図のごとく見晴らせたといいますが、江戸時代後期にはすでに樹木が繁茂して見えなくなっていました。

印月池の南西に建てられた「漱枕居」(そうちんきょ)

旅路にあることを意味する「漱流枕石(そうりゅうちんせき)」の語から名付けられ、「煎茶三席」の「酒席」として用いられていたようです。

印月池にたくさんの睡蓮が浮かんでいます。

 

「傍花閣(ぼうかかく)」

数寄屋造りの手法を兼ね備えた園内でも特に個性的な建築です。

部屋の天井中央には磁石板に十二支を配した珍しい図様が描かれています。(非公開)

今は緑で溢れていますが、桜の季節にはこの傍花閣を取り囲むように桜が咲き誇ります。

「園林堂」の門です。

「園林堂(おんりんどう)」は傍花閣に対応する持仏堂です。

「園林」とは元来中国宮廷に設けられた大規模な庭園の意ですが、仏典では「浄土」を表す表現として用いられ、桂離宮にも同じ「園林堂」という持仏堂があります。

「亀の甲井戸」

その名の通り、上から見ると亀の形に石組みが成され、亀の甲に当たる部分が彫りこまれて中心に井筒が埋められて井戸となっています。

 

十三景と名物の一部をご紹介させていただきました。

静かで、すごくいい場所です。

市内のごく身近にあるにも関わらず、私は今まで存在を知りませんでした^^;

身近なこの都会の楽園。

四季を通じて通いつめたい・・・そう思える場所です。

 

渉成園  JR京都駅徒歩15分

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